無題
みなさんこんにちは。

経済的自由を目指す投資家の森田です。

今回は【2337】いちごの2022年2月期3Q決算の内容を確認し分析していきます。


【2337】いちご

いちごは不動産業です。

既存不動産を取得し付加価値を高めて売却し利益を得る、心築事業をコア事業としています。

オフィス、ホテル、レジデンス、ロジスティクスと様々なアセットタイプの物件を扱っており、販路も機関投資家、企業、個人と多方にわたる点が特徴です。


いちご3Q決算はコロナ禍の影響を受けた前期より更に悪化

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いちごの3Q決算は大幅な減収減益となりました。

売上高 46.8%減
営業利益 41.1%減
純利益 53.8%減

となる決算です。

前期の数字もコロナ禍の影響で大幅減収減益となっていましたが、今期は更に悪化しました。

数字的には厳しい状況が続いています。

ただ、決算内容を見ていくとストック収益は回復の兆しがあります。

ストック収益は回復傾向

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いちごの決算説明資料を見ていくと、ストック収益は前期比2%減とほぼ前期並み水準です。

セグメント別にストック収益を見ると、心築事業のストック収益は大型物件のテナントの入替えが発生したことで11%減となりましたが、アセットマネジメント及びクリーンエネルギー事業については10%以上増加しています。

このあたりは前期よりかなり良くなってきていますね。

ホテルの収益が戻るのはまだ時間がかかりそうですが、テナント入替えにより稼働率が落ち込んでいるトレードピアお台場の稼働率が回復すれば心築事業のストック収益も上向いてくるでしょう。

フロー収益は4Q偏重


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業績が前期比で大きく落ち込んだ理由はフロー収益にあります。

3Q時点のフロー収益は約23億円と通期予想の約77億円~約121億円と比べると下限値にも大きく届いていません。
(ちなみにこの数字はいちご独自のキャッシュ収益という指標です、売上総利益に固定資産売却益と減価償却費を加えた数字となります)

ただ、既に4Qでレジデンスの売却(純利益17億円計上)と傘下REIT絡みのオフィス譲渡(純利益23億円計上)とどちらも売上100億円以上の大型売却を控えていますので、通期では目標を達成できるでしょう。

更に売上計上は来期になりますが、商業ビルの売却を発表しており不動産売買市場も回復しつつあるのかなといった印象です。

好調ないちごオーナーズと新規のビルシェア事業

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レジデンスを取扱い富裕層や機関投資家を顧客とするいちごオーナーズ事業は引き続き好調です。

今期の取得も順調に積み上がっています。

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新規事業としてビルシェア事業が始動しています。

小口化している分、投資家の間口が広がり個人顧客を取り込むことができる事業です。

今までにない顧客層をターゲットとしています。

販路と収益機会の拡大

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ビルシェア事業を開始したことで、いちごオーナーズの収益機会は拡大しました。

より柔軟に物件の取得・売却について対応できることになります。

トレードピアお台場の稼働率について

いちごの保有する最大の物件トレードピアお台場はテナント入替が発生しており稼働率が低下しています。

リーシングが進んでいるとはいえ、今期末の稼働率見込みは50%~60%ということでまだ厳しい状況です。

ただ、物件のスペックには自信を持っているようで来期末には80%を目標にリーシングを進めていくとのこと。

物件規模が大きいだけに賃料収入も大きいのでコロナのこともあり時期的に難しい状況でしょうが、早期にテナントが埋まればストック収益の回復も早まるでしょう。

来期は増収増益か

全体的に見て、不動産売買はコロナ前の水準には戻っていないが回復傾向にあるのかなと考えています。

更にクリーンエネルギー事業の成長もあり、ストック収益もここから上向くと推測しています。

あくまで私の個人的な予想ですが来期は増収増益となるのではないでしょうか。

更に自社株買いも期待しています。

4Qの物件売却が進めば資金的にも余裕ができますし、ここ数期は毎期30億円規模の自社株買いを行っていますが、今期はまだ15億円規模しか実施していません。

これらを踏まえて、コロナショック後の株価回復局面で売却していた分のいくらかを買い戻そうか検討しています。

2月の相場はいちごに注目していきながら安いところでは少し拾ってみたいですね。




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