以前にも記事にしたいちご(2337)株式会社についてです。
いちご紹介記事1
いちご紹介記事2

不動産企業のいちご株式会社(2337)は現在私の主力銘柄です。


今回の記事では、私がいちごのどの部分を評価して株式保有を続けているのか書いていきます。


①心築事業のビジネスモデル

通常、不動産企業は土地建物を開発して販売を行います。
マンション等の住宅やビル、アパート、駐車場等企業によって取り扱う物件は異なりますが、
多くの企業が開発販売により収益をあげています。

いちごの収益の大部分を占める「心築事業」は、
既存のビルやオフィスに手を加え付加価値を付けて売却するという事業です。

既存の建物を壊して新物件を建てるのではなく、既存の建物を生かすという考え方です。
これにより保有中の賃貸収益が生み出されると同時に、
物件価値も向上させることができ高効率な経営ができる訳です。

実際、前期決算では営業利益率・ROE共に20%程度と
不動産企業ではトップクラスの数字を出しています。

具体的な心築事業の説明を会社決算説明資料から引用します。
画像

あくまで例ではありますが上記のように
不動産賃貸収入を得ながら、物件価値を向上させ最終的に売却することで
3年間5.5億円の投資で、5.125億円の利益を生んでいます。
(年あたりの利回りは31.1%

簡単に説明すると、
20億円の物件を5000万円かけてバリューアップし、3年後に23億円で売却。
3年間の賃貸収益も含め5億1250万円の利益を計上。
投資金額に対して年31.1%の利回りになったということです。

あくまで例なので、全て鵜呑みにはできませんが、高収益を生み出せる理由がこのビジネスモデルにあると考えています。

重要なのは、このバリューアップの部分です。

会社は具体的なバリューアップ策として
・建物美観
・居住性向上
・省エネ化
・テナントサービスの質向上
・建物の環境性能向上
・新規テナント誘致
・遵法性治癒
・耐震強化
等を挙げています。

言葉で見ると特別なことをしているわけでは無さそうですが、
実際に収益をあげているので、いちごのノウハウを評価しています。

決算発表資料では、心築事業の内訳として物件ごとの投資額や、
利回り等を公表
しているので是非ご確認ください。
上記の例が大げさなものではないことがわかると思います。

②売却先の多様化

いちごは、傘下のリートとして、

いちごホテルリート
・いちごオフィスリート
・いちごグリーンインフラファンド

の3つがあり、
ホテル・オフィス・太陽光発電所(インフラ)をそれぞれのファンドに良い物件を良い時期に売却できます。

それぞれのアセットタイプによって、景気と同じように好不況がある為、オフィス市況が悪いときはホテルに・・といった経営ができる訳です。

また、今年に入って、いちごオーナーズ株式会社という個人投資家を主な顧客とする会社を立ち上げ更に売却先の多様化を進めています。

更に、7月には株式会社セントロをM&Aし、ストレージという新たなアセットタイプにも進出しています。

③堅実な経営姿勢

いちごは、例年堅実な業績予想を出し業績の上方修正も多い企業で業績見通しにはある程度の信頼がおけます。
もちろん何があるかわからないので100%信頼することはできませんが 笑

今期は減収減益の予想ですが、物件毎の積み上げで予想を立てているようで堅い予想だなという印象です。
上方修正する可能性も十分あると考えています。

7月にオフィスビルの売却を発表していますが、売上142億円に対し売上総利益73億円、純利益50億円と高収益を計上しています。

会社側はもちろんこの物件の売却は業績予想に織り込んでいるとのことですが、本当にここまでの高収益を予想していたのかな?というのが正直な印象です。

また、保有資産の含み益も369億円となっているようで、今期純利益予想の135億円と比べてもかなり多く数字を作りやすい状況だと思います。

借入についても、借入金利は年々低下している中、借入期間を長期化させ割合も借入の90%以上が長期借入となっています。

以上大きく3点を高く評価しいちごに投資しています。
細かな点はまだまだありますが 笑
こんごも定期的にいちご株式会社(2337)については記事にしていきます。