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みなさんこんばんは。

経済的自由を目指す投資家の森田です。

【3915】テラスカイが10月15日に2022年2月期2Q決算を発表しました。

今回はテラスカイの決算内容を分析していきます。

業績自体は会社の計画どおり順調とのことですが、時流に乗ったDX銘柄ということで高成長を期待している投資家も多く評価が分かれるところでしょう。

テラスカイの成長性や株価の動向についても見ていきますので、興味のある方はぜひ最後まで読んで参考にしてください。

テラスカイはセールスフォースやAWSなどのクラウドシステムの導入、開発・支援などを行っている企業です。

2Q決算は増収減益
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テラスカイの2Q決算は増収減益となりました。

売上高 4.9%増
営業利益 47.1%減
純利益 94.1%減


となる決算です。

テラスカイの今期は新しく設立したエンジニアの派遣会社テラスカイテクノロジーズなど成長のための先行投資を積極的に行うため利益は減るという計画になっています。

ですので、純利益94.1%減と聞くとすごいマイナスのイメージがありますが、会社としては計画どおりです。

通期の業績予想値が純利益206百万円、2Q時点で131百万円ですので進捗率としては50%を大きく超えています。

売上高の成長もクラウド関連企業としては低く見えますがこれにも理由があります。

大型案件売上剥落も2Q単体は過去最高売上
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テラスカイの四半期毎の売上高推移です。

前期の1Qが突出していますが、大型案件の売上が計上されたためです。

そのため今期2Q累計の数字としては前期比でそれほど伸びていませんが、2Q単体では過去最高の四半期売上高となっています。

1Q決算時点では4.3%の減収ですので、2Qで巻き返したような形ですね。

セグメント別業績
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テラスカイのセグメント別売上高と
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営業利益です。

製品事業の売上については前述の大型案件売上の剥落で11.7%の減収となっています。

ただ、ストック型のサブスク売上は順調に増加中です。
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サブスクリプション売上が成長していけば業績の安定性も増していくでしょう。

利益については、両セグメントとも減益ですね。

事業拡大のための先行投資によるものです。

自社独自製品の拡大
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製品事業の製品毎のサブスク売上の比率です。

AWSやセールスフォースなど様々なクラウドサービスと自社システムを連携させるツール「DataSpider Cloud」とセールスフォースの画面を簡単に開発できる「SkyVisualEditor」が主力の製品となっていますが、新しい製品であるmitocoやOMLINEの拡大に注力しています。

様々な機能を集約しているグループウェアの「mitoco」はコロナ禍によるテレワークの普及の影響もあり導入企業が大きく増えています。
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ご覧のように大手企業での導入が進んでいるのが特徴です。

また、LINEとセールスフォースを連携させる「OMLINE」についても積極的に開発を行っており、決算説明動画を見る限り力をいれているようですね。

今後4年で売上2倍を目指す
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売上高の目標として今後4年で2倍を目指すとしています。

数字としては高い目標ではありますが、今までの業績成長を続けられれば十分達成できるでしょう。
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テラスカイの業績推移です。

利益については製品開発費などの影響があり波がありますが、売上高は一貫して右肩上がりに高い成長率を保っています。

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テラスカイが導入を支援するクラウドサービス大手の売上も大きく成長しており、成長に陰りは見えません。

事業内容的にもクラウド化の需要は高止まりするでしょうし、AWSやセールスフォースの他にmicrosoft azureやgoogle cloudも手がけるテラスカイは引く手あまたでしょう。

実際、会社側の説明でも案件は豊富だが人員不足で全てに応じられていないと言っていました。

じゃあ、株価は好調なのかといえば全くそうではありません。

株価は低迷
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テラスカイの過去2年の株価チャートです。

コロナショック後、DX化の後押しもあり急速に株価を上昇させた後、昨年10月以降株価は長い間下落しています。

現在の株価はコロナショック前の水準ですね。

高値からみると半値以下になっています。

市場はもっとガンガン業績が加速していくと予想していたのでしょう。

確かに高成長しているとは言っても、前期・今期予想の売上高成長率は20%弱程度ですからね。

売上高110億~130億円程度で株価高値時には時価総額が5,000億円超えていたと考えれば行き過ぎだったといってもおかしくありません。

前期は保有株の売却による特別利益の影響で利益がかさ上げされていましたが、今期はそういったこともなく現在の株価でもPERは100倍を超えています。

ここから株価が再上昇するには、現在積極的に先行投資している部分が売上・利益にしっかりと反映される必要があるでしょう。

いつごろ成果として数字に出てくるのか楽しみに待っています。

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