
皆さんこんばんは
FPの森田です。
年末調整の時期がやってきましたね。
多くのサラリーマンが年末調整で保険料控除を受けています。
中には個人年金保険に加入している人もいますが、
個人年金保険って得なのでしょうか?
今回は個人年金保険についてのお話です。
個人年金保険とは
個人年金保険とは保険会社販売する商品の一つで、
保険料を払い込むことで将来個人年金が受け取れるというものです。
もちろん、国民年金や厚生年金などとは別に受け取ることができますので、
老後の生活費の助けになることから、昔から人気の保険商品です。
個人年金保険の中身は商品によって様々ですが、
60歳まで掛金を払い続けると、それ以降個人年金が受け取れるというものが一般的です。
年金の額や受け取れる期間は商品によって異なりますが、
当然年金額が高い保険、年金受給期間が長い保険は保険料も高くなります。
個人年金保険のメリット
個人年金保険のメリットは、払い込んだ保険料の一部は所得控除の対象になるという点です。
いわゆる「生命保険料控除」が適用されますので、
簡単に言うと税金が安くなります。
また、契約通りに保険料を支払い続けた場合は、
銀行預金より高い利率が設定されていることもメリットです。
現在、個人年金保険の返戻率103%~105%程度ですので、
銀行預金に比べると高い利率となっています。
ただし、返戻率は10年~30年程度保険料を支払い続けた総額に対する率ですので、
年率で3%~5%の利率があるわけではありません。
個人年金保険のデメリット
途中解約すると元本割れする可能性大
個人年金保険は途中解約するとほとんどの場合で元本割れが発生します。
個人年金保険は少なくとも10年以上は払込期間があることが一般的です。
中には払込期間が30年以上というものあります。
払込期間が長期間の場合、予測できない出費が発生する可能性も高まりますので、
そういった際に止む無く保険を解約し元本割れしてしまうという事態が起きる可能性も高くなります。
長期間保険料の支払いが発生する割には利率が低い
個人年金保険は前述の通り、保険料払込期間が10年~30年以上にもおよぶ保険です。
そして、途中解約をした場合は元本割れが発生する可能性が高い保険でもあります。
・長期間の支払いが必要
・途中解約時は元本割れが発生する
というリスクを考えると返戻率が103%~105%程度というのは低いです。
現在日本は超低金利となっていますので、保険会社としては仕方ないのでしょうが、
年率換算で0.1%を下回る利率の商品が多く資産形成という面ではデメリットと言えます。
どうせ60歳まで引き出さないなら節税効果はIDECOの方が高い
個人年金保険は、預金と異なり保険料の一部が所得から控除されるという節税のメリットがあります。
ただ、節税のメリットに関しては、IDECOの方が大きいです。
IDECO(個人型確定拠出年金)は掛金全額が所得控除の対象となるからです。
IDECOのコンセプトは個人年金保険と似ています。
その目的は一言でいうと老後のじぶん年金づくりです。
IDECOは原則60歳まで引き出し(解約)ができないというデメリットがありますが、
個人年金保険も途中解約した場合元本割れが発生する可能性が高く、
どちらにしろ60歳まで引き出さないことを前提とするならIDECOの方が節税効果は高くなります。
年末調整を期に保険の見直しをしましょう!
日本人の多くが保険に加入していますが、
保険会社の営業員に言われるがまま加入したという方も多いのではないでしょうか?
既に加入している保険について考える機会はなかなかありません。
ですが、年末調整時には所得控除を受けるために各保険の書類を提出します。
これを保険を見直すいい機会としてください!

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