無題14

皆さんこんにちは

今回は株式等の配当金にかかる税金の還付についてです。
配当を受け取っているほとんどのサラリーマンが該当しますのでぜひ最後まで読んでください。
サラリーマンのほとんどが証券口座を確定申告の不要である特定口座源泉徴収有りを選択しています。
手間のかかる確定申告が不要であるのは大きなメリットです。
(ここからは源泉徴収有り口座を前提に話を進めます

しかし、上場株式等の配当を受け取っている場合は、
確定申告を行うことで税金の還付を受け取ることができる場合があります。

結論から言いますと
配当を受け取っており、総所得が900万円以下であれば確定申告により
所得税を取り戻すことが可能です

所得900万円というと給与で言うと年収1,300万円を超えるような水準ですので、
ほとんどのサラリーマンが該当することがわかりますね。


株式の配当金にかかる税金

配当金の税金は所得税15%(+復興所得税0.315%、以下復興所得税は省略します)住民税5%です。

源泉徴収されている場合は分離課税となり、
他の所得にかかわらず所得税15%住民税5%計20%が引かれます。

配当金が50万円の場合は10万円程度は税金で徴収されてしまうということですね。

上場株式などの配当金に関しては、確定申告により総合課税を選択することもできます
この総合課税を利用することで、配当金の税金を取り戻すことが可能なのです。


確定申告で総合課税を選択

確定申告により、配当金を総合課税に選択する際の重要点は

①配当控除を受けることができる
②給与収入と配当金を合計した所得で所得税率が決まる

の2点です。


①配当控除を受けることができる

総合課税を選択することで、配当金額の10%は配当控除として税額控除されます。
配当金が100万円だった場合の配当控除は10万円です。

この10万円は課税所得から所得税額を計算した後に差し引きます。
その分税金が減ります。


②給与収入と配当金を合計した所得で所得税率が決まる

総合課税を選択すると、給与所得と配当所得が合算されます。


配当以外の所得が300万円、配当所得が50万であれば、総所得350万円として
所得税が計算されることになります。

サラリーマンの場合は、給与収入から給与所得控除や各種控除が引かれますので、
収入からかなりの額が引かれたものが所得になります。

ちなみに私の場合は年収450万円程度で所得は190万円ほどです。

私の場合、配当収入が今年は60万円程度の予定ですので、総所得は250万円となります。

無題15
(出典 国税庁HP)

注目して欲しいのは税率の部分です。

この税率で所得税を計算した後に配当控除10%を引きますので、
上記表の「税率-10%」が実質の配当にかかる所得税となります。

所得330万円以下であれば、税率10%ですので
10%(所得税率)-10%(配当控除)=0%となり、配当金の所得税は0円となります

確定申告をしなかった場合は、分離課税の15%です。

私の場合は配当60万円ですので、
既に9万円(15%)の所得税が源泉徴収されていますが、
確定申告で総合課税を選択することでこの9万円を全額取り戻すことができます

所得330万円以下であれば、配当金の所得税を全額取り戻せますので
節税効果はとても大きいです。

所得が900万であっても
23%(所得税率)-10%(配当控除)=13%となり
源泉徴収の15%より低くなりますので、節税できます。

このように、
ほとんどの個人投資家は配当金の税金を確定申告をすることで取り戻すことが可能です。

この制度がとても有効になったのは、
住民税に関しては分離課税を適用したままにできるようになったことが大きい要因となっています。


確定申告で総合課税を選択しても、住民税に関しては分離課税を適用できる

配当控除は所得税に関しては配当金の10%となっていますが、住民税は2.8%となっています。
住民税は所得の10%ですので、総合課税が住民税にも適用された場合は
10%(住民税率)-2.8%(配当控除)=7.2%です。

配当金の住民税の源泉徴収税率は5%ですので、
総合課税を選択すると住民税に関しては税金が増えます。

ですが、配当金の所得税と住民税の課税方式を別々にすることが可能となりました。

つまり、所得税は総合課税、住民税は分離課税を選択できるということです

これにより、節税効果が大きくなり所得330万円以下であれば配当金の所得税が全額還付され、
所得900万円以下であっても所得税の一部を取り戻すことができるようになりました。

まとめ

・所得330万円以下であれば確定申告することで配当金の所得税は全額取り戻すことができる
・所得900万円以下であれば確定申告したほうが得
・所得税は総合課税、住民税は分離課税を選択することが重要

税制は知っている人ほど得をします。
(不動産投資の税優遇もうまく利用できればとても大きいものです。)
しっかりと税制を利用して、資産を築き上げましょう!





にほんブログ村 株ブログ 株 中長期投資へ
にほんブログ村