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投資スタイルによってキャピタルゲインを狙うかインカムゲインを狙うかは変わってきます。

インカムゲインを重視する場合、高配当ETFも投資先の候補に挙がってくるでしょう。

今回は高配当ETFである
【1489】NEXT FUNDS 日経平均高配当株50指数連動型上場投信(以下、日経平均高配当株50ETF)
を紹介します。

高配当ETFやインカムゲインに興味のあるという方はぜひ最後までご覧ください。


日経平均高配当株50ETF
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日経平均高配当株50ETF(1489)は「日経平均高配当株50指数」に連動することを目指すETFです。

日経平均高配当株50ETFは高配当が期待できるETFになっています。

日経平均高配当株50指数とは

日経平均高配当株50指数とは日経平均採用銘柄のうち配当利回りの高い50銘柄で構成される指数です。

その特徴は時価総額加重平均や価格平均型の指数とは異なり、配当利回りウエート方式を採用しているという点にあります。

配当利回りを重視した配当ウェート方式を採用

指数の多くは構成銘柄の割合を時価総額に応じて決定する「時価総額加重平均型」です。

時価総額加重平均型の指数は、時価総額の多い銘柄ほど構成割合が多くなります。

配当利回りウエート方式では、時価総額ではなく、配当利回りと流動性(売買代金)によって構成銘柄の割合が決まります。

こういった時価総額や価格以外のデータを利用した指数をスマートベータ型の指数(インデックス)と呼びます。

日経平均高配当株50指数は配当利回りに着目したスマートベータ型のインデックスです。

配当利回りの高い大型株で構成されますので高い配当利回りが期待できるETFとなっています。

銘柄は毎年6月に定期入替
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銘柄は毎年6月に入れ替えされ、配当利回りが下がった銘柄は除外されます。

また6月の定期入れ替え時以外にも、配当予想が無配となった銘柄日経平均採用銘柄から除外された場合は臨時で除外されますので、安定して配当利回りの高い銘柄で構成されるETFと言えます。

定期入替は単純にその時の配当利回りが高い50銘柄が選ばれるわけではありません。

つづいて、日経平均高配当株50指数の銘柄入替ルールを紹介します。

日経高配当株50指数の銘柄入替ルール
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日経平均高配当株50指数の銘柄入れ替えは毎年6月末に実施されます。

銘柄見直しルールは毎年5月末を基準日とする「予想配当利回りランキング」を用いて行われます。

予想配当利回りランキングは日経の予想配当に基づくランキングです。
変則決算となっている場合などは調整がされます。

日経平均高配当株50指数の銘柄入替ルールは以下の通りです。
予想配当利回りランキングの上位銘柄から以下の①~③の優先順位で50銘柄が決定されます。

① 予想配当利回りが 25 位以内の銘柄 
② 現在採用銘柄で予想配当利回りが 100 位以内の銘柄
③ 未採用銘柄 

予想配当ランキング25位以内の銘柄がまず選定されます。
その後、既に採用銘柄となっている銘柄のうち配当ランキング100以内に位置している銘柄が選ばれます。
最後に選ばれるのが、未採用銘柄のうちランキング上位の銘柄です。

ですので、配当ランキング50位以内であっても②の条件で選定される銘柄が多ければ、日経平均高配当株50指数の構成銘柄とはならない場合があります。

銘柄選定については既存の構成銘柄が有利というわけですね。

また、 3 期連続で赤字の銘柄や、期末予想が無配の銘柄、 株価が著しく下落するなど特別の事情により高順位となった銘柄は採用しないこととなっています。

では、実際の構成銘柄や配当利回りはどうなっているのでしょうか?

2019年6月末時点の情報を確認していきましょう。

構成銘柄と配当利回り

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2019年6月末時点の予想配当利回りは4.6%です。
上場銘柄の平均配当利回りを大幅に上回っています。

構成銘柄業種の上位は
・銀行業
・卸売業
・輸送用機器
が占めます。

現在は経済が好調ですので景気敏感株が多いですが、
景気後退局面では、また違った銘柄が選ばれると思われます。

定期入れ替えにより自動的に銘柄が入れ替わるため
配当が下がった銘柄を機械的に除外できる点もメリットです。

現在の組入銘柄トップは日産ですが、
不祥事の影響で利益が落ち込み、配当が低下すれば除外されることになるでしょう。
※その後除外されました。

現在の組入トップといっても全体の3.2%ですので、1銘柄がETF自体の動きを左右することはありません。

1銘柄当たりの構成割合は5%が上限となっていますので、この傾向は今後も変わりません。

このように50銘柄に投資することでリスク分散ができることもメリットです。

では、つづいて株価の推移を日経平均と比較していきましょう。

日経平均株価との比較
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1489 日経高配当株50ETFの上場以降の日経平均株価のとの比較チャートです。
2017年2月~2021年1月の月足チャート

大きく日経平均株価に劣後していますね。

配当利回りに2%~3%程度差があるとしても、大きな差です。

ここ4年は日経高配当株50ETFは日経平均に完敗だと言えるでしょう。

4年というのを短期ととらえるのか長期ととらえるのかは人それぞれですが、2017年以前にさかのぼると結果は大きく変わります。

2017年以前の比較
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上記は2002年~2016年までの指数の比較です。

こちらの比較では日経平均高配当株50指数の方が2倍以上の差をつけています。

結局のところ切り取る期間によってパフォーマンス比較は大きく変化するということですね。

今後どうなるかは誰にもわかりません。

今後どうなるか楽しみにしつつ、1489 日経高配当株50ETFに注目していきます。

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