今回の記事は自動車産業についてです。
マツダが新エンジンを発表したりGSユアサが新電池を発表したりと新しい話題がありましたので、
日本最大産業規模の自動車産業について、新技術とこれからの方向性について考えてみました!


まず日本の自動車産業についてです。

規模は国内産業最大規模で、自動車部品メーカー等も含めると就業者数は500万人を超え、
出荷額も国内産業最大で50兆円を超える規模となっています。

GDPが500兆円程度ですので自動車産業の占める割合が大きいことが分かりますね。
輸出額ももちろん大きく10兆円を超える規模であり、
日本の商品輸出額の2割程度を占める割合となっています。
(数字は全て過去のものです。市況や為替の影響を受け変動しますのでご了承ください。)

さて、そんな自動車産業ですが、今大きな転換点を迎えています。

というのは、環境面を重視している先進国が続々ガソリン車から電気自動車への移行を推進していることと、自動運転の本格的な導入が進められているからです。

ガソリン車からハイブリット車や電気自動車等への移行は国内でもエコカー減税等、
政府も積極的に数年前から進めており近年は中国も政府が低燃費車への推進を進めているところです。

環境に対して先進的な欧州では、
イギリスやフランスが2040年までにガソリン車の販売を禁止する方針を表明しており、
今後自動車業界は大きく転換していくと思われます。

そんな中、タイトルでもふれたように、日本企業も次々と新技術を発表しています。

まず紹介するのは、電気自動車には欠かせない車載電池を製造しているGSユアサの新電池についてです。

GSユアサは車載リチウム電池で世界4位の企業であり、
世界首位のパナソニックと共に日本企業の高い技術力を製品にいかしています。

中国メーカー等に比べ人件費等の経費が高くなりやすい国内企業の生命線は技術力がもたらす高性能製品にあります。

GSユアサの電気自動車用新型電池は従来の電池に比べ、
1回あたりの充電での走行距離が2倍程度となり、2020年には量産していくとのことです。

これにより、電気自動車の大きな問題であった走行距離の短さがかなり軽減されることとなります。
充電設備も増加していくと考えられるので、後は価格面がもっと大衆向けにできれば電気自動車は10年以内にかなり普及するのではないでしょうか?

電気自動車は今後自動車産業で大きなウエイトを占めていくと思います。

一方で、ガソリン車の開発も進化しており、
マツダの新エンジンは従来型のエンジンに比べて燃費を20~30%向上させるとともに、
トルク等の性能も向上させることに成功しました。

欧州で多い排気量を下げてターボを使用するダウンサイジングターボとは異なる技術です。
走行性能を損なうことなく燃費を大幅に向上させる技術は
世界でもトップクラスの技術ではないでしょうか?

さて、そんなマツダですが、先日トヨタ自動車との提携を発表しました。

電気自動車の開発に共同で取り組むとのことです。
やはりガソリン車にこだわりを見せつつも次世代に向けて電気自動車の開発は必須と考えているのでしょう。

また、トヨタも主力のプリウスに代表されるハイブリット車の次を見越しての動きと言えるのではないでしょうか。

トヨタに関しては、ハイブリット車の次は燃料電池車を主力に考えていたようですが、
中国市場での電気自動車の成長を踏まえて電気自動車の開発に本格的に参戦するようですね。

今後の自動車業界の各メーカーの開発から目が離せません。