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みなさん、こんばんは。

経済的自由を目指す投資家の森田です。

【2477】手間いらずが10月30日に2021年6月期第1四半期決算を発表しました。

微増ではありますが、増収増益決算です。

前期の同時期は新型コロナウイルスの影響はなく、外国人の訪日者数も現在とは比べものになりません。

その中でのこの決算は、手間いらずの業績の安定性を示すものとなりました。

手間いらずは、宿泊予約サイトを一元管理する「TEMAIRAZU」というアプリケーションのサービス事業を展開している企業です。

詳しくはこちらの記事をご覧ください。
手間いらず 第1四半期決算は増収増益
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手間いらずの第1四半期決算は微増の増収増益決算となりました。

売上高 0.8%増
営業利益 1.3%増
純利益 1.7%増


となる決算です。

高成長を続けていた手間いらずとしては、成長率は大きく落ちる決算となりました。

ですが、前期の第1四半期である2019年7月~9月期は新型コロナウイルスの感染拡大の影響は全くありません。

宿泊施設の予約サイトを管理するサービスを提供している手間いらずとしては、前期の方が外部環境は極めて良かったことは間違いないでしょう。

その中での増収増益決算は驚きました。

では、セグメント別の業績を見ていきましょう。

セグメント別業績

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手間いらずのセグメントは

・アプリケーションサービス事業(宿泊予約サイトコントローラー「TEMAIRAZU」の提供)
・インターネットメディア事業(比較サイト「比較.com」の運営)

の2つです。

上記の通り、売上・利益ともに大部分はアプリケーションサービス事業が占めています。

今決算に関しては、アプリケーションサービス事業が微減、インターネットメディア事業が大幅増加となっており、全体では増収増益となりました。

成長を続けていたアプリケーションサービス事業はコロナ禍の影響でここ数ヶ月は苦戦しています。

ただ、前四半期比では回復してきていますので今後の回復に期待です。

全体としては、コロナ禍の影響で宿泊需要や訪日者数が大きく減少している中、増収増益を維持しています。

コロナ禍の影響も増収増益を維持
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上記は訪日外客数の前年との比較です。
(※日本政府環境局データより抜粋)

今年の9月の訪日外客数は前年に比べて99.4%も減少しています。

1月~9月でみても83.7%の減少となっており、旅行業・観光業などにとっては厳しい環境ですね。

宿泊施設の利用料が主な収益源である手間いらずにも少なからず悪影響があるはずですが、決算は成長率こそ大きく落ちたものの増収増益となりました。

手間いらずの事業の安定性の高さがうかがえますね。

手間いらずの主力事業であるアプリケーションサービス事業は安定したストック収益が強みです。

安定したストック収益
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宿泊予約サイトコントローラー「TEMAIRAZU」は様々なオンライン予約サイトの情報を一括管理できるサービスです。

旅行の際にホテルなど宿泊施設を予約するツールとして、宿泊予約サイトを利用することは一般的であり、複数の予約サイトに登録している宿泊施設にとって宿泊予約サイトコントローラーは欠かせません。

宿泊施設側が空き室数や宿泊料が変わるたびに、それぞれの予約サイトに登録情報の変更を行うのは多大な手間がかかるからです。

「TEMAIRAZU」は宿泊予約サイトコントローラーで高いシェアを獲得しており、その利用料は月額のストック収益として発生します。

宿泊数が減ってもホテルなどを運営する限り、宿泊予約サイトコントローラーの利用はほぼ必須です。

ですので、宿泊需要が減っても手間いらずの業績は安定しているわけですね。

といってもコロナ禍の影響がないわけではありません。

コロナ禍の影響
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手間いらずの主力事業であるアプリケーションサービス事業の売上は、月額固定収入と月額変動収入により構成されています。

月額固定収入については、基本利用料などが該当しますので安定性の高いストック収益です。

ですが、宿泊施設の廃業などにより契約が解除されれば当然収益は減少します。

現在のところ、コロナ禍の影響で解約は発生しているようですが件数は減少傾向となっており、売上高で見ても下記の通り、前四半期から回復していますので最悪期は抜けたのかも知れません。

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月額変動収入については、予約数に応じた通信料が発生する仕組みですので、コロナ禍によりホテルなどの稼働率が大幅に落ち込む中で固定収入以上に影響を受けていると思われます。

変動収入についてもホテルの稼働率が徐々に回復してきていることはプラス材料です。

ただ、宿泊施設の稼働率は4月・5月に比べて回復してきているものの、7月から開始されたGoToトラベルキャンペーンの影響は限定的となっており、キャンペーン開始後の7月・8月も稼働率はそれほど増加していません。

このような状況を見るに、回復にはしばらく時間がかかりそうです。

9月に入り、東京発着の旅行も対象となりましたので、今後の回復が期待されます。

まだまだ不透明な状況下ですが、手間いらずの収益性の高さと盤石の財務基盤は健在です。

70%を超える利益率と95%超の自己資本比率
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ご覧の通り、手間いらずの営業利益率は72.2%、自己資本比率は95.1%となっています。

コロナ禍の影響で手間いらずにとっては決して良い事業環境とはいえない状況の中、営業利益率は72%を超えており収益性は抜群です。

また、自己資本比率は95%を超えており、盤石な財務基盤を誇ります。

コロナ収束後の更なる成長を期待しています。

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