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みなさん、こんにちは。
FPの森田です。

昨今、各証券会社が投資環境を改善しており、
信用取引の金利も低下してきています。

一部の高配当株であれば配当利回りが信用金利を大きく上回っているので、
信用取引で高配当株を保有し配当金を受け取ろうと考えている方もいるのではないでしょうか?
今回はそういった方に対する注意点です。

信用取引の配当は現物株に比べて少なくなります。
「配当が思っていた金額より低い」
とならないようにぜひ最後まで読んで参考にしてください。

※個人投資家のほとんどが利用している特定口座(源泉徴収有)を前提としています。





信用取引の配当は配当金では無い!!

信用取引で保有している株から受け取る配当は、
税務的に配当金ではありません。

信用取引で購入した株の名義人は証券会社となりますので、
そもそも配当金を受け取る権利が無いのです。

ただし、株価は配当が受け取れる権利が確定する翌日に配当落ちの影響で下落します。
(市況が良い場合などは下落しない場合もありますが、
その場合も配当落ちが無ければもっと上昇しているはずですので配当落ちは下落要因です)

この配当落ちの影響を調整するために、
証券会社から受け取れるのが信用取引の配当であり、
正式には「配当落調整金」とよばれます。

名称のとおり配当落ちを調整するお金というわけですね。

信用取引の売建を保有している場合は配当落調整金を支払う必要があります。

配当落調整金は配当金より少ない

名称が配当落調整金であっても実質配当が貰えるのであれば、
別にいいじゃん と思われるかも知れません。

ですが、配当落調整金の金額は配当金より少ないのです。

配当落調整金は所得税の源泉徴収税相当額を引いた金額と決まっています。
よって、本来の配当金から所得税と復興特別所得税の15.315%が引かれた、
「配当金×84.685%」が配当落調整金です。

このように配当落調整金は配当金より少ない金額となります。
しかも、ここから更に税金が徴収されます

信用取引で高配当株を購入する際は配当利回りに0.84685をかけよう

冒頭で述べたように、
信用金利を上回る高配当株を信用取引で買建する場合は、
配当利回りと比較するのではなく、配当利回りの84.685%と比較しましょう。

信用金利を上回る配当を得られるということで、
高配当株を信用買建するのであれば、
実際に利益となる配当落調整金の金額をベースに検討しなければなりません。

配当利回りと比較すると、
場合によっては信用金利の方が高く付いたということになりかねませんので注意してください。


配当落調整金の税金

税務的には配当落調整金は譲渡所得となります。
株を売買した際の損益が譲渡所得ですので、
株式の売買損益と同じ扱いということです。

よって、配当落調整金を受け取った場合は、
それだけ利益が出たとみなされ、税金が徴収されます。

譲渡所得となりますので、
株の売買で利益が出た時と同じく、
所得税(復興所得税)+住民税の20.315%が課税されることになります。

つまり、配当金より少ない配当落調整金から更に税金が取られるということです。

税引後の比較では配当落調整金は配当より約12%低い

ここまで説明した通り、
配当落調整金は配当金の84.685%であり、更にそこから20.315%が課税されます。

よって配当落調整金の最終的な税引後利益は、
配当金×0.84685×0.79685=0.67481・・・ 約67.5%です。

現物株を保有していた場合、
配当金で引かれるのは20.315%の税金のみですので、79.685%です。

よって、約12%程度手取りベースでは差が生じることになります。


個人的には正直、配当落調整金は2重課税されてる気がします。
ですが、現在はそういう制度になっていますので、
この点に注意しながら信用取引を利用してください。

まとめ

最後に重要点のみをまとめますと
・信用取引は配当金は無く、代わりに配当落調整金とよばれるものがある
・配当落調整金の額は配当金の84.685%
・配当落調整金は譲渡所得となり20.315%課税される
・手取りベースでは、配当金に比べ配当落調整金は約12%少ない

となります。

信用取引はリスクの高い取引となりますので、
特に注意して取引しましょう。


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